2006年08月11日

ゲド戦記

ゲド戦記 特別収録版ゲド戦記ゲド戦記 全6冊セット
世界の均衡が崩れつつある。
人々は忙しなく動き回っているが目的はなく、
その目に映っているものは、
夢は、死か、どこか別の世界だった。

人間の頭が変になっている。
災いの源を探る為に旅に出た大賢人ゲドは、
心に闇を持つ少年、エンラッドの王子アレンに出会う。
少年は影に追われていた。

影に追われる少年の前に、
顔に火傷の痕が残る少女テルーが現れる。


まず第一印象ですが、登場人物の表情が微妙に気に入らない。
表情が硬い気がしたので、もう少し生きた表情が良い気がしました。
(強張ったアレンの顔が怖すぎです)
美術的な物はスタジオジブリの面目躍如と言ったところで、素晴らしいの一言に尽き、雑踏や自然物等の背景(今回は特に町の全景)は感動を覚えました。
矢張り宮崎作品の印象を受けているのか、過去の作品を踏襲した様な部分も多く見られましたね。

ボイス面ですが、アレン役の岡田准一ですが、声優としての力量は矢張り不足しており、ボソボソと語る部分が聞き取りにくい。
テルーの手嶌葵(てしまあおい)もそうですが、素人起用するなら、ボイストレーニングの基礎をしてからアテレコして欲しいですね。
声に関してはゲド役の菅原文太が文句なしに良かった。
クモの田中裕子とテナーの風吹ジュンも上手かったですね。

話はゲド戦記の三巻にオリジナル要素を加えて進んでいくのですが、やはり途中から話が始まるからか、説明がちな台詞や消化不良な部分も少なくなく、頑張っていますが、スッキリ感が少ないですね。
終わってからも頭に疑問符が浮かぶ部分がやや残り、それがスッキリ感のなさの要因の一つでもあります。
竜の役割とか殆ど意味が繋がらないし。

ただ、話のテーマは悪くなく、現代社会とのオーバーラップにも取れる『命』をテーマにした話については良かったです。
宮崎作品に毎回込められる現代社会へのアンチテーゼは今回も生きています。

一つの作品としての完成度はまだまだ疑問を抱かざるを得ませんが、宮崎吾郎氏の第一回としてはギリギリ及第点といった処です。
父親の功績が大きいだけに、同じ事を求めれば『二番煎じ』だと言われるであろうし、変えれば変えたで反論はあるだろう。

やや満足感は薄いものの、私は敢えて及第点をあげたい。
次回作品は更に良い作品である事を願って止まない。

オススメ度:☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ: なし

amazon『ゲド戦記』(音楽)

■関連URL■
スタジオジブリ

posted by 九郎 at 19:49 | Comment(0) | TrackBack(32) | アニメ

2006年07月14日

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者


宮崎作品以外のアニメ映画なんか何年ぶりでしょう(^−^;)
想定通りに暫くは混雑していた様なので、間を空けたのですが、二回目の上映には結構なお客さんが入ってきたんもで人気は衰えを知らないみたいですね(空いてるのを見越して一回目上映を見て正解)

話がそれますが、地下劇場に初めて入ったのですが、改修とか新装とかする気さらさらナシな劇場は軽く20年位前にトリップ出来ますね(笑)
とりあえずフィルムを完全に上映しきる前に客を入れるなよ…ort
リニューアルしたシネマデプトを目の当たりにしたばかりなのでなおさら気になりました。


さて本編ですが、100分位あるので、流石に見ごたえは十分ですね。
絵のクオリティはよし、音楽もよしです。
肝心のストーリーは、鋼ファンのツボをしっかり抑えてますね。
ファンならニヤリの設定もタップリですし、現代世界ではアメストリスで死んだキャラも出てきますから、嬉しいですね。
パラレルワールドの二つの世界(錬金術ワールドのアメストリスとエドが飛ばされた現代世界)を上手く見せていたと思います。


以下、ネタバレ(というか今回は私的見解という名の暴言。見たくない方は読み飛ばして下さい)

とりあえず、CM予告からエドが帰ってくるのは分かるのでまぁ、再会の感動なんかはスクリーンで味わって下さい。
向こう側の門を壊す為にまたエドが帰るのもよし。
アルがしっかりと着いてきたのもよし。
二人一緒なら錬金術が使えない世界でも何処でもやっていけるでしょう。


ウインリィの事をもう少し考えてやれなかったのでしょうか?(キレ気味)

再会の感動なんか精々(アニメ内時間で)20分位でしょう。
ウインリィのオートメイルをつけて貰って終わりはないだろう。
アルの次(若しくは同等に)にエドを待っていた彼女に、せめて気持ちに答えてやれよ!って一人で憤慨しています。
(話の流れから難しい状況だったのは分かるけど…)

アメストリスに残り準備をしてから向こうに帰る選択肢もアリだったのでは?
門は即座に閉じない様だし、エッカルトの軍団も次はすぐにはなかっただろうし。

映画の最後に、残されたウインリィの姿とエルリック兄弟の写真が出て『彼ら兄弟がこの世界で生きていた証』みたいなイメージ映像でしたが、この結末はぜってぇ納得出来ない。
リアルの追求も良いが、やはり見る側に幸せな結末を与えれるのがアニメの良い処なのでは?
(それが全てではないのは言うまでもないが、テーマの重さと結末の幸福が著しく反比例している気がする)

あと、雨の日は無能の大佐(否、一兵卒)。
最後で良い所持っていったけど、彼も最後は有耶無耶な扱いになってますね。
焔のついた目をしていたので、その後の展開は予測可能ですが、大佐のみならず全体的に尻すぼみな展開。
よくアニメ映画である様なスタッフロールの横でその後の話を流す位の配慮は確実に欲しかった。


ここまで文句たらたらでしたが、飽くまで個人見解です(賛同者がいればBBSに書いて下さると嬉しいです)。
原作が良い作品なだけに、アニメにも是非頑張って欲しかった。
万人向けな作品は凡作足りうる事も多々あるのですが、それにはそれの良さがあります。

『エルリック兄弟は再会を果たし、向こうの世界で強く生きていくだろう』
これは映画の趣旨から逸脱していない結末だけど、細かい配慮が無き作品は投げっぱなしの槍と同じ。
『拾うかどうかは皆様の見解次第』ではなくて、拾いに往かせる要素を残す作品であって欲しかった。



これで鋼のアニメは終わり。
残念な事ですがあとは原作の動向に注目して行きましょう!
まだまだ原作の鋼(ハガレンという呼称が苦手)は熱いですから!
是非とも良い結末を迎えて欲しいものです。

映画作品としては、クオリティだけは高かったが個人的には不満。
そんな感想でした。
(ラルクの曲はこの作品用の書き下ろしなだけに良かったですが)
映画を見た後やりきれない気持ちになったのは久しぶりです。

オススメ度:☆☆(5が最高)
posted by 九郎 at 02:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

ハウルの動く城


宮崎駿監督の作品とならば、ファンとしては行くしかありません。
混雑する公開日をすぎて、人が空いてくる日時を狙って行きました。
予想通り客は座席数の半分もいません。
うっしゃ!読みバッチリ!!(自己満足)

まぁ、なんという事でしょう(ビフォ−アフタ−風/声:加藤みどり)
スト−リ-の深みがないではありませんか(;´Д`A
キャラクタ−の掘り下げも全然ですし。
ソフィ−が亡き父の跡を継いで帽子屋を切り盛りしている、とかパンフみないと解り難いですし、キングズベリ-王国はなんで戦争してる?とか描かれていないですし、ハウルの弟子マルクルとハウルの関係も希薄で、上手く見えてきません。
ここで人物像をハッキリさせておきましょう。

ソフィ−:ハウルに一目惚れで、押しかけ女房。
ハウル:ソフィ-が老婆でない事に気づいていながら傍においてるの見ると、実はかなりエロい??(笑)ソフィ−をいつ好きになったのか解らない。(成り行きか一目惚れ??)
マルクル:雑用。
荒地の魔女:噛ませ犬。
カルシファ−:重要キャラ。こいつが主役でもいい(笑)
カカシのカブ:マスコットの筈が、最後で見せ場あり。

・・・タイトルは『カルシファ−と愉快な仲間達』でもいいやん(;´Д`A
きっとみんなそう思うはずだ!!(´∀`;)


では、いつも通り、以下ネタバレ。映画をまだ見てない方はご遠慮願います。

話が浅いのは記述しましたが、内容を完結に纏めますと『戦争は終り、ハウルの動く城は、ハウルの飛ぶ城(かなりラピュタ風味)になり、ハウルとソフィ−はラブラブ』となります(笑)
矢張りキャラの掘り下げ・肉付けがやや浅く、ハウルというキャラも最後まで人間像が見えてきません。
俺の解釈では『取り敢えず戦争は嫌いだが、闘いには行く。正直女好き。カッコつけだが臆病、とみせかけてるが、言うほど臆病でもない。矛盾だらけのキャラ』と解釈してます(やや誇張気味??)
荒地の魔女も当初『こいつは話の中核に関わる重要キャラだ!!』と思わせといて、中盤から魔力を奪われて退場、以後脇役、と存分に噛ませ犬っぷりを発揮。ナメんな、ゴルァ。
せめて三時間撮ってくれたらもっと良い話になったのに。・゜・(ノД`)・゜・。



矢張り、今回は満足度が低かった。
宮崎アニメの中では久し振りのハッピ−エンドなので終った後の清々しさは良いですが、どうも後かえら考えると疑問符が大量に浮んだりするんですよね。
ただ、今回の注目点はソフィ−というキャラのみが、もの凄くキャラが立ってるんです。
老婆の姿になってオロオロするシ−ンや、キングベリ−王宮の階段を上るシ−ンなんかはニヤリと出来て素晴らしいです。
あ、スフィ−のみとか書きましたが、カルシファ−も良く描かれてます。なんせタイトルは『カルシファ−と愉快な仲間達』ですから(イチオシ/笑)
あと、犬(ヒン)可愛い(笑)


個人的には今回は敢えて70点とさせて戴きます。
考えオチや、宮崎監督独特の現代社会におけるアンチテ−ゼはほとんどなく、綺麗にハッピ−エンドという点に関しては、自分は好きです。幅広い年齢層(特に低年齢層)に受けが良いのでは??

あと、注目だったキムタクの声。
頑なにCMやTVで公開されないので、余程酷いんだろう、と思いきや・・思ったよりよかったですよ。
飽く迄思ったより、程度ですが(^−^;)

あと、この映画は2、3回見た方がニヤリと出来て面白いと思いますヽ(´ー`)ノ


オススメ度:☆☆(5が最高)
posted by 九郎 at 02:31 | Comment(1) | TrackBack(0) | アニメ

2006年07月13日

COWBOY BEBOP 天国への扉


  「そいつはただ、ひとりぼっちだっただけさ。
      自分以外の誰ともゲ−ムを楽しめない、
      夢の中で生きている様な・・・
                     そんな男だった。」


位相差空間ゲ−トと呼ばれるものの発達により惑星間移動を飛躍的に短縮でき、太陽系内を自由に行き来出来る様になった2071年。犯罪激化に伴う措置としてISSP(太陽系刑事警察機構)が「賞金首制度」を設立。
ビバップ号に乗りこむ四人の賞金稼ぎ、スパイク、ジェット、フェイ、エドはそんな時代に生きる賞金稼ぎ(カウボ−イ)。
ある時、火星のアルバシティ−で高速道路上のタンクロ−リ-爆発事故が起きた。タンクから漏れた物質により周囲3kmで500人以上の死傷者が出た。警察はバイオ兵器を使用した無差別テロの可能性を示唆。火星政府はこれを受けて、犯人に3億ウ−ロン(1ウ−ロン=1円)の懸賞金を懸けた。
これに目をつけたビバップ号クル−はロクな手がかりも無いまま犯人探しを始める。


まず、絵のクオリティ−、音楽の質、声優の面に関しては問題無し。BEBOPファンなら納得の出来である事は疑う余地も無いです。
放送時に余り盛りこめなかったアクションシ−ンや、戦闘機のバトルも良く出来ていました。
見せ場は多いですが、特にイチオシはスパイクのモップ(棍)さばきや格闘シ−ン。非常に丁寧な演出が施されていてファンならニヤリと出来ます。
賞金首やゲストもキャラクタ−がしっかり出来てますし。
ただ、敢えて難を言えば二時間は長過ぎた。
色々な要素が盛りこまれている分、見せ場以外の状況描写シ−ン等が少々ダレ気味。尺を縮めてもう少し小気味良い展開にも出来たはずなのが残念。
ただ、TOTALで見てもその出来は(TVシリ−ズにおいても、そうであった様に)高水準で久し振りに見る価値の高い映画です。

醒めない夢の中で生きている彼ら(スパイク、ヴィンセント)には大きな共感を感じます。
現実逃避とはあきらかに違う「現実感を喪失」した生き方。
その果てに待つ結末がたとえバッドエンドでも、生きている意味を見出せないなら明日死んでも構わない。
自分が本当に生きているかどうか確かめたい。
それで魂が救われるかどうかは天国への扉が開いた時に考えます。


オススメ度:☆☆☆☆☆(5が最高)

posted by 九郎 at 02:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

千と千尋の神隠し


「これだけ時期を外せば人は少ないだろう」と昼頃に行ったのですが、甘かったですね。宮崎アニメのパワ−と夏休みというのを計算に入れてませんでした。
5階建て(だったかな?)の映画館の四階で上映だったんですが、四階から地下ニ階まで上映待ちの客の長蛇が気を遠くさせた上に昼に入場券を買いに行ったら「18:50分からの最終上映のチケットしかありません」とか言われたし。当日券を前売りしてやがりました。一回家に帰りましたよ。ン時間も待ってられるかっての。

主人公荻野千尋は今時よくいる無気力な小学4年生。
転校せざるを得なく、放心状態で引越し先の家に家族で向かう途中、道に迷い不思議なトンネルへと入っていく。
そこは古くからこの国にいる神々が傷等を癒しに通う温泉町だった。
そして人間はそこでは働いて糧を得ないと存在出来ない世界。
千尋は豚になった両親と自分の名前を取り戻す為湯屋「油屋」で働き出す・・・


まず、冒頭で千尋の両親が良い匂いに誘われて入った場所で、もさもさとその場にある物を食べ出す。
「千尋も食べなさい、なぁに、誰か来たらお金を払えば良いさ!大丈夫!おとうさんがついてるぞ!!」
「千尋、これ美味しいわよ!」
無許可で置いてある料理を漁り出すのは問題あるんじゃないのかなぁ。
お金の問題ではなく。
全体的に冒頭のその部分以外は話の運び方は流石に上手いと思います。宮崎監督自信が「私はコジツケは得意ですから」という位ですので、細かい設定はこの際鵜呑みにしましょうね(ニッコリ)
あと、終わり方が思ったよりあっさりし過ぎていたように感じられました。
もう少し千尋のモノロ−グ等が欲しかった処ですが、あれ位がしつこくなくて丁度良いのかもしれないですね。
総評としては、絵は綺麗だし話も結構良かったので見に行く事をオススメします。ただ、私がもう年の所為なのか、ヘンな邪推ばかりしていたので素直に見れる方は寄り面白いかと。

いや、でもやっぱり宮崎アニメは面白いです。次も期待しています!

オススメ度:☆☆☆☆(5が最高)
posted by 九郎 at 02:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

メトロポリス



設定は未来。巨大都市メトロポリスは巨大ビルの林立する高度に発達した地上世界と3階層に分かれた猥雑な人間臭い地下世界に分かれた都市。メトロポリスは今、有力者レッド公の超高層ビル「ジグラット」の完成祝いで賑わっていた。そこに臓器売買等の罪を問われている犯罪者ロ−トン博士を追って伴俊作(ヒゲオヤジ)とその甥ケンイチがやってくる。ロ−トン博士を追う内に謎の工場爆発に遭遇。ケンイチはその爆発の炎の中で不思議な一糸纏わぬ少女と出会う。そしてケンイチとその少女ティマ、ヒゲオヤジはレッド公の野望と恐るべき事態に巻き込まれて行く。

まぁ、感想としては「割りと良かった」ですね。世界観は非常に良く出来てます。あのCG臭さに古参の手塚ファンは違和感を覚えるやも知れませんが、監督りんたろうはあえて「ベタッとしたアニメを目指さず、リアルな芝居にしたい。手塚アニメから逸脱しながらも手塚先生のエッセンスは残したい」という意向だったようで、それに関しては私的には狙いは成功していると思いますが、同時に手塚先生独特の暖かさも失われいる様に感じられます。この辺は賛否両論かと思われます。話の方は無垢な少年ケンイチと自分の存在が分からず怯える少女ティマを中心とし、色々な人間のエゴ、野望、屈折した愛情が交錯する話で、人間性が非常に良く絵描かれていました。物語的には決してハッピ−エンドではありませんが、あの少し物悲しいラストは決して「悲しい」ものでは無く、見る者に希望や明るさをほんの少しだけ与えてくれます。

まだ、見ていない方やこれから見に行こうと思われる方は、スタッフロ−ルが流れても最後まで席を立たないで下さい。(昨今、どうもスタッフロ−ルまで見ないで席を立つ輩が多くて困ります。プンプン)ほんの少しだけ良いものが見れますよ

オススメ度:☆☆
posted by 九郎 at 01:50 | Comment(0) | TrackBack(1) | アニメ

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