2008年03月17日

ジャンパー

ジャンパーを見に行って参りました。
「スター・ウォーズ」シリーズの「エピソード2/クローンの攻撃」で、アナキン・スカイウォーカー役だったヘイデン・クリステンセンが主役とあってはその演技に注目せざるを得ません!!


自分の行きたい場所に、一瞬のうちに行けるとしたら?
そんな究極の夢を、手に入れた男がいた。
彼の名はデヴィッド・ライス。
世界中のどこへでも瞬間移動できる“ジャンパー”、つまりテレポーターなのだ! 

15歳のとき突然、自分に備わった能力を知ったデヴィッドはその10年後、ニューヨークで“ジャンパー”だけが味わえる自由を謳歌していた。
彼は一晩のうちにサハラ砂漠やローマの遺跡など、世界の20カ所から夕日を眺めることができるし、瞬きする間にガールフレンドを世界旅行に連れて行くことも、ほんの数分で何百万ドルもの大金をつかむことだってできるのだ。
しかし、やがて彼は“ジャンパー”を抹殺することを使命とする組織が存在し、自分が追われていることに気づく。
そのときから、世界を股にかけた彼の冒険は、意外な方向へ――。
そして明かされる驚愕の事実。
もう一人の“ジャンパー”と奇妙な同盟関係を結んだ彼は、何千年も続く熾烈な戦いの渦中へと投げ込まれる……!




最初の感想。
まぁ、人智を超えた能力を人間が手に入れると、いとも安易に犯罪に走るんだな、とwww

人に話せない秘密を抱えたまま犯罪を重ねていき、優雅な暮らしをするものの、人とのふれあいをしなかった彼の精神面は子供そのものですね。
幼い頃からの憧れの女性・ミリーに会いに行くものの、言葉をかける事すら臆するデヴィッド。
そういう幼い精神面を持った不安定な青年をヘイデンは見事に演じ切りましたね。
もう一人のジャンパー・グリフォンはデヴィッドよりも先輩ジャンパーらしく、達観し多くの知識を持つものの、デヴィッドに色々かき回されるのが何とも不幸でww
『その能力は人は持つ能力にあらず』と、何世紀も前からジャンパーを狩る
パラディンの追跡者・ローランドは執拗にデヴィッドを追い回し、その執拗さには鬼気迫る迫力すら見せてくれます。
サミュエル・J・ジャクソン抜擢は正解ですね。


以下ネタバレ。
ドラッグしてどうぞ。
携帯からご覧の方で、見たくない方は読み飛ばして下さい。




社会的苦労をせずに、幼稚なまま成長したハプニングを経てミリーと旅行へ行くものの、デヴィッドは彼女に嘘付きっぱなしだし、コロッセオで出会ったもう一人のジャンパー・グリフォンの足を引っ張りまくりで、デヴィッドは幼稚で無用心な面が目立ち過ぎます。
そういう精神的幼さが微妙にクールさを全面に出している作品イメージから離れている上に、思いっきり犯罪者なので、到底ヒーローとは思えないww(パンフにはヒーローとか書いてましたがw)
寧ろ、精神的に達観したグリフォンの方が若干主役に向いてる気がするww
(犠牲を省みず平気でパラディンを始末しようとするあたり、ちょっとクール過ぎですが)
まぁ、彼も犯罪者だがなww

あと、日本ロケがあるとは思わなかったので、渋谷やら銀座やらの見知った風景が突然出るとちょっとニヤッときますね。
ジャンプの凄さを演出する為に全国各地でロケしたのが素晴らしいですが、インパクトはスフィンクスの頭とコロッセオが秀逸!
特にコロッセオは映画ロケが初らしいので、貴重なシーンです。

以下、ツッコミ処。
■父親を病院に置き去りで、その後語られていない(パンフでは死んだと書いてますが…)
■母親がジャンパーにして、パラディンのトップというのは燃える話なのですが、設定を生かせずに終了。
■ローランド、岩壁に放置で終了。
■グリフォン、電線塔に引っかかったまま放置で終了。
■ミリーが刹那的に生きすぎ。消息不明だったデヴィッドをすんなり受け入れたかと思えば、デヴィッドに後ろめたい部分が見えた為に彼を全否定し、命を狙われ、結局なし崩し的にデヴィッドと逃亡生活という彼女にヒロインとしての魅力をまるで感じない。
■最後、母親に態々会いに行ったのも意味が解らない。

まぁ、結論から言うと、広げた風呂敷を収めきれないまま終了しましたwww
だめぽwwww





総評ですが、ジャンパーはVFXに関しては文句無く見応えあります。
あれだけ爽快にジャンプを繰り返し見せ付けられては、見ている方も俄然楽しくなってきますね。
ただ、余りにもオチが弱すぎる。
疑問符が幾つも浮かんだまま終了。
題材も映像もキャストも良いチョイスなのに、余りにも残念すぎる。
『派手な映画ならとりあえずOK!』という方ならオススメしますが、それ以外の方にはちょっとオススメし難いです。


オススメ度:☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし

ジャンパー 上 (ハヤカワ文庫 SF ク 8-5) (ハヤカワ文庫 SF ク 8-5)ジャンパー 下 (ハヤカワ文庫 SF ク 8-6) (ハヤカワ文庫 SF ク 8-6)ジャンパー グリフィンの物語 (ハヤカワ文庫 SF ク 8-7) (ハヤカワ文庫 SF ク 8-7)
■関連URL■
ジャンパー公式サイト
タグ:ジャンパー
posted by 九郎 at 20:52 | Comment(22) | TrackBack(6) | 洋画

2008年03月02日

ライラの冒険〜黄金の羅針盤〜

年明けから急がしく、なかなか映画に行けなかったのですが、久しぶりの映画なのでテンション上げて行ってきました!!
今回はライラの冒険です!!

物語は我々の世界に良く似てはいるが、人間には誰もが分身ともいえる動物「ダイモン」がついており、魔女やよろいグマなどが住んでいる世界から始まる。
オックスフォード大学のジョーダン学寮に住むライラの周りで、子どもたちが連れ去られる事件が相次ぐ。
ゴブラーという組織が北極で子ども達を何かの実験に使っているという噂。
ライラの親友ロジャーもさらわれ、叔父のアスリエル卿も失踪する。
ライラと彼女のダイモンのパンタライモンは、船上生活者ジプシャンたちとともに、ロジャーやその他の失踪した子どもたちや、アスリエル卿を救出するために、学寮長から渡された「真理計(アレシオメーター)」を手に、北極へと旅立つ。



とりあえずライラ・ベラクア役のダコタ・ブルー・リチャーズがかなり魅力的で可愛いです!
映画初主演なのに良い演技力で、御転婆でちょっと嘘つきなライラを好演しています。
(一作目のハーマイオニーを彷彿とさせる美少女ぶり)
コールター夫人役のニコール・キッドマンは言わずもがなの演技力と存在感。
妖艶で謎めいている夫人を熱演ですw
アスリエル卿役のダニエル・クレイグはちょい存在感薄め。
次回に期待でしょうか?
今回、個人的にイチオシは気球乗りのリー・スコーズビー!!
彼は控えめな役ながらも、確たる存在感を見せていてステキキャラです!!
(あんな老人になりたいです)

話は三部作だけあって、尻切れ感はどうしても拭えないですね。
過去のファンタジー映画のお歴々の中ではインパクト薄めで、少し物足りない感もあります。
(勿論、原作を読んでない所為もありますが…)
舞台が現代とよく似た違う世界という事も手伝って、本格的異世界ファンタジー映画を期待する方に物足りなさが残ります。
どちらかというと、御転婆で知恵の働く女の子が機転を利かせて苦難を乗り切っていくと言う感じ。
児童文学としてのファンタジー的位置付けは、ハリポタやロード・オブ・ザ・リングよりもナルニアに近い感じです。(世界的設定だけならハリポタが近いんですが…)

ダイモンや、クマなんかの設定は、今までにないもので非常に面白いです。
人が死ぬと、魂であるダイモンが光の粒になって消えてしまうのが、戦のシーンにおいて命の消滅をリアルにしています。
よろいクマのイオレク・バーニソンはキーキャラだけあって存在感もあるし、忠義に厚い侍を彷彿とさせる渋い系キャラで好きです。

以下、ネタバレ。
PCの方はドラッグしてどうぞ。
携帯からご覧の方で見たくない方は飛ばし読みして下さい。




クマー!!
それだけ強いのに鎧奪われたのが何故か解らないクマー!
鎧の場所解ってあれだけ暴れるなら、始めから暴れろクマ−!
鎧脱いだらスピード上がるが、鎧はいちいち回収してるのかクマー!
最後気球の上で鎧着ても置いても無かったが捨てたのかクマー!

…すみません、つい取り乱しましたw

まず気になったのは教権やオーソリティー等の単語が説明不足で原作を知らない方はまずライラの世界観に没頭しにくいです。

次に、原作見ていないから解らないですが、若干テンポが早い気がします。
少し端折られているのでしょうか?

あと、ストーリー上仕方ないのでしょうが、アスリエルが途中で攫われて
以来、話に出てこないので、気になって仕方ないです。
ファー統領達とも何時の間にか別れて、スコーズビー達と旅立ったのも若干説明不足ですね。

あと、関係ないですが、最後の戦闘での魔女ドロップキックが妙にカッコ良くなさ過ぎてワラタww






総評ですが、ライラの冒険は児童文学で、三部作の一作目という事を念頭において見に行くとそこそこ楽しめる出来となっています。
『刺激的』とまでは言えないですが、大人の方には若干物足りなさは残るかと思います。
後の二作『神秘の短剣』・『琥珀の望遠鏡』と合わせてみれば面白い作品となる可能性は大ですね。
ライラが大きくなって、キャライメージが変わる前に早くクランクアップして欲しいものですww(俗にいうハリポタ効果)

オススメ度:☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし

黄金の羅針盤〈上〉—ライラの冒険黄金の羅針盤〈下〉—ライラの冒険


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ライラの冒険公式サイト
posted by 九郎 at 21:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 洋画

2007年09月19日

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 特別版(3枚組)
最近映画を何本か見たのですが、諸事情によりレビューしてなかったりしてます(・ω・`;)

とりあえず評価だけはつけておきます。

パイレーツオブカリビアン ワールドエンド
オススメ度:☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:あり(必見)

300
オススメ度:☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし

ダイハード4.0
オススメ度:☆☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし
パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 2-Disc・スペシャル・エディション300<スリーハンドレッド>特別版(2枚組)ダイ・ハード4.0 (特別編/初回生産分限定特典ディスク付き・2枚組)
アクション好きな方には、ダイハード4.0はオススメ映画です!


さて、今回は上映終了間近な時期にギリギリでハリポタ行って来ました。


■STORY
ホグワーツの5年生になって学校に戻ったハリー。
しかし、ホグワーツでは「闇の帝王」ヴォルデモートが蘇った事実が全く知られていなかった。
ファッジ魔法大臣は、ダンブルドア校長が自分の地位を狙って嘘をついていると疑う。
ダンブルドアとホグワーツの生徒たちを監視するために、「闇の魔術に対する防衛術」の新任教師、ドローレス・アンブリッジ先生を送り込む。
ドローレス先生の仕打ちから、窮地に陥れられたハリーは…。



話的には、結構重めな感じ。
初期の爽快感や見易さは期待しない方が良いですね(ストーリー上仕方がないのです)
頻りに横の観客が『ハリー大きくなったね☆』って言ってましたが、私的にはダドリーがデカくなりすぎてて、そちらの方がビックリです。
(すっかりエセ・ストリート系だし)

前作の友人の死から逸脱出来ず、疑惑を掛けられたハリーが鬱屈していく様が暗くて、ダンブルドア軍団結成までは暗いですね。
タイトルは不死鳥の騎士団だけど、活躍するのはダンブルドア軍団なんですガ。

今回個人的注目はイバナ・リンチ扮するルーナ・ラブグッドですね!
なんだかエキセントリックなキャラ、所謂『不思議ちゃん』なんですが、透明感があって、すんごい好みです。
チョウ・チャンなんか霞んで見えます。


以下、ネタバレ。
ドラッグしてどうぞ。
携帯の方で見たくない方は飛ばして下さい。



今回の重要人物であるアンブリッジ先生はすごい快演でしたね。
小気味悪い笑い方が特徴的で、自分が正しいと信じて疑わない姿は悪意すら感じたので、『ぜってーヴォルデモ−トと繋がってるわ!』とか思ってたら、単なる嫌がらせおばさんでした。
ケンタウロスに連れて行かれてどうなったんだろう??

あと、チョウ・チャンもキスシーンが盛り上がったけど、自白剤で必要の部屋の場所吐かされてからすっかり見る影もなく、知らぬ間に消え失せてました。
ルーナかハーマイオニーとラブラブにならないんでしょうか?ポッターさん(相変わらず原作読んでません)

全体的に暗めな話の中、ウィーズリー家のジョージとフレッドは今回大活躍ですねww(大筋に関係ない部分で)
花火シーンは今回一番爽快だったのではないでしょうか?

そして今回の、目玉であるダンブルドアVSヴォルデモート!!
息を付かせぬ、文字通りの死闘が熱かった!!
結果痛み分けみたいな感じでしたが、話の締めに相応しい戦いでしたよ。
因みにポッター君は見てるだけです。





徐々にクライマックスへと近づくハリーポッターですが、これからも目が離せないですね。
キャスト達は成長しすぎでかなり無理が出てきた気もしますが、見てみないフリでGO!です。
そしてルーナ・ラブグッド萌えです(二回目)


オススメ度:☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし


posted by 九郎 at 02:24 | Comment(0) | TrackBack(3) | 洋画

2007年06月01日

スパイダーマン3

スパイダーマンTM3 デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) (初回限定豪華アウターケース付)スパイダーマン3
主人公ピーター・パーカーは順風満帆そのものだ。
スパイダーマンとしてはNY市民にヒーローとして賞賛され、大学では成績トップ、ブロードウェイ・デビューを果たした恋人MJ(メリージェーン)との関係も良好で、ついにプロポーズを決意する。

そんなある日、父を殺したのがピーターだと思い込でいる親友ハリーは、復讐するために、かつてスパイダーマンを苦しめたグリーンゴブリンの遺志を継いだニュー・ゴブリンとなりピーターに襲い掛かってくる。

そして伯父を殺した真犯人であるフリント・マルコが刑務所から脱走。
マルコは脱走中に事故で身体を砂に化える怪人サンドマンになり、強盗を繰り返していく。
それを止めようとするピーターだったが返り討ちにあってしまう。

ヒーローとして多忙な日々を送る中、些細なすれ違いからMJとの仲も疎遠になってしまい、失意のピーターにある夜、謎の黒い物体が体を覆う。
黒い物体により更なる力を手に入れ、歓喜するピーターだったが、それは怒りや慢心を助長させる悪夢の寄生体であった。

サンドマンやハリーへの憎悪を抑えきれず、本来の信念とは、大きく逸脱した暴走をし始める漆黒のスパイダーマン。
更にこの後、ピーターを待ち受けていたのは、未だかつて無い最強の敵、ヴェノムの出現であった。ピーターはこのまま自分を見失い、MJやハリーとの絆も、もう元には戻らないのか?

ピーターの「自分自身」との戦いが始まる…



仕事が詰まっていて、なかなか観に行けなかった『スパイダーマン3』をやっと見に行って来ました。
でも、まだパイレーツ3も見に行かなきゃならないのに時間がないです。
人生や時間はお金では変えないのに、時間や人生は簡単にお金に変換出来るこの如何ともし難い不条理を人間はいつか逸脱出来るのでしょうか?
主人公ピーターは自分の人生や時間を他人の人生や時間の為に費やしてしまう。
献身的といえばそれまでですが、そういう姿がスパイディの魅力の一つなんでしょうね。

さて、お話は2の最後の伏線からスタートします。
父の幻覚に呼ばれるかの様にグリーンゴブリンの隠し部屋を発見したハリーが父の研究を元に二代目を継ぎ、誤解とも知らずにスパイダーマンへの復讐を開始します。
またあのマスクつけるのかなーと思いきや、黒装束に開閉型マスク。
すげーカッケー!(゚∀゚)
いい処までピーターを追い詰めるも、戦いの経験値の差が歴然となり、糸引っ掛けで派手に転倒し、あっさり心肺停止。
すっげーカッコワリーwww

次はフリント・マルコが逃亡中に素粒子実験施設で分解されてしまいサンドマンが誕生。
ちょっと悲しげな誕生ですが、暴れるとスゴイ。
周りの砂をも巻き込んで巨大化出来る上に、打撃等のスパイダーマンが主体とする戦闘スタイルが一切効かない。
でも、案の定水に弱い。
最初は圧倒的なパワーで攻めるも、二度目は水に流されて終了。
さながら水洗トイレかの様なイメージ映像ww

最後はヴェノム。
黒スーツの危険度をド軽視していたピーターが脱ぎ捨てたスーツが、ピーターに私怨を抱くエディに寄生し、ヴェノムの誕生。
悪役ながら見事なビジュアル!
活躍シーンもかなりあり、サンドマンと手を組んで、スパイダーマンとMJを窮地に立たせます。
無論弱点ありマスw

見所満載の3時間!
だが、如何せん続き物は前作を観ていないと展開に着いて来れない気がします。

以下ネタバレ。
ドラッグしてどうぞ(観ていない方や携帯の方は飛ばし読みして下さい)



冒頭の編集長と秘書とのやり取りが最大の笑い処というのがスゴイw
いや、アクションや人間模様がウリだから笑いはいらないんですが、余りにもベタベタな笑いをかましてくれたので、印象的でしたww

今回はピーターの極端な慢心っぷりが素晴らしいww
MJの前でスパイダーマンとしてグウェンとキスするわ、(黒スーツ入手後)私怨でマルコへの復讐に走るわ、親友ハリーの罠にハマってMJから別れを告げられた日には、晩に屋敷に赴いて親友をマジボコリ(&涼しげにとどめ)
『あの謙虚さは何処へ?』的に暴れます。
しかも一概にスーツの所為ばかりでは無い処がポイント。
MJへのあてつけもしっかり忘れず、気づいてスーツ捨てた時には『既に事態が酷くなってました』ってなもんで。
スーツ脱いだ後、ほぼ全裸でどうやって帰ったのかも気になりますがw

そして最終戦前。
抜けぬけとハリーにヘルプを求めるピーター。
あれだけやられたら普通無理だろ。
その後、執事からハリーに思いがけないカミングアウト。
『私は総て知っています。旦那様は自分で串刺しになった。』と。
早く言ってやれYO!!
オズボーン家転覆を企むか産業スパイの如きあるまじき行為ですな。

そして最終戦において、ピンチの処を助けにくるゴブリン!!
ピーターは本当に良い親友に恵まれましたね。
奇しくも父親と同じ様な死に方をするハリーですが、一見感動的な場面の中、MJとピーターを破局に導いた事を全く弁解や謝罪しないまま旅立って行きましたww
どうよ、それ?最後の嫌がらせ?

ヴェノムは音が弱点だという事に気づき、鉄パイプで檻を作りエディからヴェノムを引き剥がす事に成功!!
最後パンプキンボムで止め!という処でスーツの魅力に取り付かれたエディはヴェノムもろとも粉みじん。
スパイディの驚異的な反射神経ならウェブで止められたと思うんだがw

サンドマンは最終的にベン・パーカーの殺害は不可抗力である事を理解してもらう為、熱弁(?)する。
ピーターは静かに涙を流し『君を許す』と一言いう。
この時、なんだか上から目線で物を言っていた様に聞こえてしまったのは、あの黒スーツの慢心ピーターの印象が強かったに違いない。きっと。多分。
そしてどこ行くねーん!!w

そしてラスト。
無言で互いの存在の大きさを確認し、抱き合ってENDなんですが、私的には何かしら言葉が欲しい気がした。
普通はあのゴタゴタを無言でスルーは出来ないんじゃないかなぁ、と。
妙に大人しいラストでした。





スパイダーマン3はパイレーツと同じ様に連続物なので、前作を予習した上で見る事は必然です。
でないと、展開に着いていけず、人物関係の説明もないので理解し難いと思います。
予習済みのファンにはそこそこアリではないかと。


オススメ度:☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし


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公式サイト(日本)
posted by 九郎 at 17:59 | Comment(0) | TrackBack(1) | 洋画

2007年05月01日

ハンニバル・ライジング

ハンニバル・ライジング 完全版 プレミアム・エディションハンニバル・ライジング 上巻ハンニバル・ライジング 下巻
ハンニバル・ライジング (出演 キャスパー・ウリエル)

1944年、6歳になるハンニバル・レクターはリトアニアのレクター城で家族と暮らしていた。
戦争の最中、リトアニアを奪い返そうとするソ連とドイツの戦いは激化し、貴族の家系であるレクター一家も疎開を余儀なくされた。
だが、移り住んだ山小屋もすぐさまソ連軍の戦車に囲まれてしまう。
一家はなす術も無く両手を挙げ、山小屋を出た。
そこに突如、急降下してきたドイツ空軍の爆撃機が銃弾を浴びせる。
ハンニバルと幼い妹ミーシャ目の前で両親を失い、山小屋に取り残された。

そこにグルータスを始めとする逃亡兵がやってきて、二人を捕らえ山小屋を占拠した。
飢えた逃亡兵達は食べ物を漁るが、山小屋には何もない。
吹雪を相俟って、飢えに苛立つグルータスらが目をつけたのは…


8年後、リトアニアは再びソ連政権下に置かれ、家族全員を失ったハンニバルは養育施設(元レクター城)に孤児として収容されていた。
口をきかず、反抗的なハンニバルに監視官は冷たい。
ある日、悪夢にうなされ叫び声を上げたた為物置に閉じ込められたハンニバルはかっての家だった知識を生かして脱走を図った。
ハンニバルは親族からの手紙と写真を持ち出し、差出人であるパリの叔父の下へ向かう…



話題作『ハンニバル・ライジング』を見てまいりました(^-^)
R15指定という事で、ちょっとドキドキしてましたが、ハンニバル・レクターのルーツであるだけに、ぶっちゃけそれ程ショッキングな映像は少なかったかと思います(インパクトは流石にハンニバルの方が強かった)

狂気の原点とそのルーツ。
成長過程において、何が彼を怪物へと変化させたのかが描かれていますが、怪物の誕生としてはなかなかの話だったのではないかと。
妹を殺した連中への復讐劇に見えて、その実、途中から快楽殺人に摩り替わっているのがポイント。

でも結局は、ハンニバルもグルータス達も皆、戦争による犠牲者なんですよ。
誰かに罪を問う事は出来ないが、私怨というものは消えない。
それは人間の本質ですから。
そんな中から生まれてきた怪物の一つがこの長い物語の主役なんですね。

主役のハンイバル・レクター役のギャスパー・ウリエルは役柄を好演しており、どこかダークで狂気を孕んだ役を見事に演じています。
生まれ持っている甘くシャープなマスクが見事にマッチしています。
個人的に左頬に出来る大きな笑窪がかなり怖いんですが、そんな印象ありません?(同意の方はその場で強制挙手)

ムラサキ役のコン・リーはハンニバルに惹かれる未亡人という役を妖艶に演じ、凄く存在感ありますね。
足と鎖骨がエロいですww



以下、ネタバレ。
見たい方はドラッグしてどうぞ(携帯の方で見たくない方は読み飛ばして下さい)





妹を殺し、食料として食われたレクターがグルータス達に復讐するというのは分かりますが、レディ・ムラサキを公衆の面前で侮辱されたから肉屋を殺すってのは、殺人衝動の発端としては弱い気がするのは私だけでしょうか?
確かに、この殺人を皮切りに殺人衝動が徐々に内面から顔を出すわけですが。
なんていうか『試し切り』的なイメージの方が強く感じたり。

ネタバレというか突っ込み処は凄く少ないんですが、最後のレディ・ムラサキの冷たさったらもぉ、ツンデレならぬデレツンですヨw
惹かれているなら全力をもって彼を止める位のパワーは欲しかったんですが…
ハンニバルの怪物化に一番拍車をかけたのは結局、剣道を教え、刃物を持ち出す事を禁じず、共犯者となり、最後のトドメを刺した、他ならぬレディ・ムラサキな訳で(笑)
(確かに知らない間に妹ミーシャの肉を食べさされていた、という驚愕の事実を前に狂気が露呈するのはのは分かりますけど)

あと、最後にグルータスのハウスボートが爆発したのも謎(そこまでして証拠を隠滅する理由付けが少ない)だし、都合よく警察が来たのも謎。

そして、あの中途半端な歯切れ悪いラスト。
『ここからどうなるんだろう?』とか思ってる内にスタッフクレジットが流れ出した時には、もう脱力感一杯です。
どうせなら最後まで描いて、その後の人生を暗示させる様な展開にすれば良かったのでは?

あれ?突っ込み処結構ありましたねww




この『ハンイバル・ライジング』は個人的にはもう一つでしたが、レクター三部作を総て見る位のファンなら、その原点を見るのには良いかと思います!
作品独特のダークな雰囲気は見事に再現されてますから。

あと、ホラーやサスペンスにある『ビクッ!!』とする様な部分もないので、そういうのに弱い方でも観れますw

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オススメ度:☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし
posted by 九郎 at 20:53 | Comment(0) | TrackBack(37) | 洋画

2006年09月20日

X-MEN ファイナルデシジョン

X-MEN:ファイナルディシジョン 特別編X-MEN 1&2 DVDダブルパック
現代に近い近未来。
ジーンを失ったX-MEN。
恋人を失ったショックから立ち直れないサイクロップスに代わり、ストームがプロフェッサーXの補佐として学園とX-MENの指導に当たっていた。
新X-MENはストーム、ウルヴァリンに加え、コロッサス、アイスマン、ローグ、そして壁や物体を通り抜ける事が出来るキティ。
そんな中、学園の卒業生でミュータント省の長官を務めるビーストは『治療薬(キュア)』と呼ばれる新薬が開発された事を告げる。
それは遺伝子に作用し、ミュータントを普通の人間にする効力があるという。
『キュア』の存在はミュータント社会を大きく揺るがす。
ミュ−タントは希望すれば『キュア』の投与によって普通の人間になれるのだ。
ミュータントとして生きるか、それとも……



今回の作品は大きなテーマを抱えています。
ミュータントとして生まれてきた彼らは、その姿が普通なのに『キュア』という薬で人間になれる。
あらゆる意味での『選択』が大きなテーマなのです。

このキュアを通した統一見解は作中では最後まで成されていないのですが、個々の見解が作中に色々と伺えます。
ストームの様に、人は本来生まれたままが自然な生き方だ、という選択。
ローグの様に、能力の所為で愛する人と触れ合えない為、キュアを容認する
選択。
それは人の考えが千差万別である様に、レゾンデートルも誰にも強制出来ないという事。
それはミュータントという存在がある作中の範疇を超え、リアル世界に於いても提議される生々しい問題なのです。

生まれ持った『個』が他と違うから治せなんて、暴力にも等しい意見です。
作中では能力を捨てる為に希望者が列を作り、列の前で講義デモが行われる。
そして、大規模なミュータント弾圧の危険を感じたマグニート−率いるブラザーフッドが動き出すし、X-MEN達はジーンを助ける為、キュアの元であるミュータントの少年を守りに立ちはだかる訳です。


ちょっと早いですが、以下ネタバレ。
観てない方は飛ばして下さい。


テーマが重い所為もあるんですが、いきなりサイクロップス死んでしまうのも如何かと(;´Д`)
『実は生きていて、後から美味しい場面で登場…』なんて事もなく逝ってしまわれてましたともさw
そして、プロフェッサーXも壮絶に爆死。
(このシーンがとても切なく、観ていて辛かった)

ミスティークなんかはマグニートーをキュアから庇い、人間になるや否や、即断で見限られるという始末で(;´Д`)
即裏切り返しましたがww
前作までのあの敵ながら天晴れな活躍っぷりは殆どありませんでしたヨ(オールヌードが美麗でしたがw)

マグニートーもキュアを撃たれて能力を失うものの、最後のチェスシーンで少し能力を使っていた処を見ると、キュアの不完全さや彼の復活を予兆させます。

能力が暴走し、敵・味方・建造物等全てを灰燼にしていくジーンと、驚異的な再生能力でジーンを説得しにいくウルヴァリンの説得シーンは手に汗握る場面でした!
ただ、ああなってしまった以上、彼女を止める方法が死しかなかったが悔やまれます。
愛する人を手にかけ、人類を守るという選択をしたウルヴァリンの姿が痛烈に伝わり、悲しい思いでした。

あと、生徒に倫理観の講義をしているプロフェッサーXの話が最後のオチに繋がるとは思いませんでした(*´Д`)=з
沢山お亡くなりになる中で、スタッフロール後にちょっとした満足感を得られて良かったです!




今回、個人的な見所はハル・ベリー扮するストームの美しさと華麗な動きでしょうか!!ヾ(≧∇≦*)〃ヾ(*≧∇≦)〃
ショートカットになり、更に美しさを増したストームが能力を使うシーンは最高にカッコイイです!(映画館に張っていたストームのポスター欲しい…)

そして、新メンバーキティが矢鱈可愛いです。
今までそのポジションだったローグが一寸太った為でしょうか?ww

アクションシーンは、ジーンの実家でのバトルと、最後のゴールデンゲートブリッジ以降は見所の連続なんですが、ストーム様の活躍シーンと、キティの頭脳プレイ、そして前述した最後のジーンとウルヴァリンのシーンは手に汗握る熱さなので必見!
ゴールデンゲートブリッジが動くシーンは圧巻の一言に尽きます!!〇(≧▽≦)。

前作を観た方なら続きが気になっているでしょうし、是非見に行かれて下さい!
これで一先ず完結という事ですが、スピンオフ作品として、マグニートーやウルヴァリンの企画があるそうなので、(時間的連動はなさそうですが)楽しみにしたい処です!!

あ、スタッフロールが終わっるまで席を立っちゃダメですよ??(・ω・`;)

amazon『X-MEN 』(DVD )
amazon『X-MEN 』(モバイルリンク )

オススメ度:☆☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:あり


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2006年09月01日

スーパーマン リターンズ

スーパーマン リターンズ 特別版スーパーマン アルティメット・コレクターズ・エディション
愛する人にさえ招待を打ち明けられない苦悩から、自分の居場所・無くなった筈のクリプトン星を求めてある日忽然と姿を消したスーパーマンことクラーク・ケントは、宇宙を巡る旅の果てに5年ぶりに地球へ戻ってきた。

デイリー・プラネット社へと戻ると、永遠の恋人・ロイス・レインには婚約者が出来ていて、そればかりか、その婚約者をパパと呼ぶ幼い息子まで抱えていた。
ピュリッツァー賞を受賞した彼女の著書のタイトルは『何故スーパーマンは必要か?』
彼女は、世界はもう彼を必要としていないのか?
そして、仇敵レックス・ルーサーは新たな計画を携え、再びスーパーマンの眼前に立ちふさがる!!


今回の私の注目点は一つ!
『亡きクリストファー・リーブの魂を引き継いでいる作品であるか?』です。
前スーパーマン4作はいずれも良い作品で、クリストファー・リーブのキャラがあってこその名作でした。
その彼に敬意を表さずして、次期スーパーマンシリーズは無いだろうと。

先に結論から言ってしまうと、かなり納得出来る作品であったと思いました!
数千人の中から選ばれて、今回映画デビューのブランドン・ラウスは神レベルの抜擢だったと思います。
クリストファー・リーブを彷彿とさせる甘いマスクに落ち着いた演技、そして、クラークのちょっと抜けてる雰囲気と、自信に満ち溢れたスーパーマンの使い分け!
恐らく続くであろうと思われる次期シリーズにも期待が持てます!
勿論、ロイス役のケイト・ボスワースも、レックス役のケビン・スペイシーも良かったですよ(^-^)
レックス・ルーサーといえば、パートナーはミス・テシュマーカーだったのに、今回は何故違うのでしょう?(詳しい方教えて下さい)
そういえば、ジョー=エル役でマーロン・ブランドが出ていたのには吃驚しました(以前の映画の使いまわしですが…)
当初はアンソニー・ホプキンスも候補に上がっていたらしいですが、監督がマーロン・ブランドの出演を熱望し、未公開カットを検討したらしいです。


さて、肝心の内容ですが、まず人間関係は凄く良くかけています。
5年間の話のブランクを埋めるには十分な密度で描かれ、見事な恋愛の機微を描いています!
よくスーパーマンは『アクションヒーロー映画』とか勘違いされますが、基本は『恋愛物』なのでお間違いなくw
ロイスのフィアンセもロイスの気になる人がスーパーマンだと分かっても、嫉妬より理解を示す良い人ですし、レックスの新パートナー、キティ・コワルスキーも『非情に徹しきれない女性』というテシュマーカーの側面を受け継いでおり、ファンもニヤリと出来ます。
この人間関係が織り成すドラマは(ほぼ)明快で判り易く、前作からのファンも納得出来ると思います!

冒頭のケント農場の美しく雄大なビジュアルからデイリープラネットのある大都会まで美しく描き、アクションシーンの視覚エフェクトも非常に美しい。
あれだけ違和感無く飛ぶスーパーマンは見ていてリアルに手に汗を握りました。
翻るマントに風を受け、至近距離乱射のガトリングガンを物ともせず、眼球に受けた弾丸すらはじき返す!
ソニックブームを起こす程のスピードで飛ぶ彼の姿は華麗で素晴らしい!

そして、5年ぶりに帰還したスーパーマンがロイスの乗る飛行機を助け出すシーンが兎に角熱い!!
映画館でアレだけ熱が上がったのは久しぶりではないでしょうか!?
そして、飛行機を抱えた英雄の帰還に巻き起こる歓声!
まさしく『おかえりなさい!』という見事な救出劇です!!

以下、ネタバレ。
見たくない方は飛ばして下さい。



まぁ、最大のツッコミ処はロイスの息子でしょうww
冒頭から『誰の子供』と言及していないので、勘の良い方はニヤリと来たでしょうw
もっと活躍があるかと思いきや、ピアノシーンのみでしたね。
ただ、最後に生死をさ迷うスーパーマンにロイスが仄めかすシーンや、スーパーマンが寝ているジェイソンに語るシーンは(以降続くと思われる)これからのシリーズの布石にも思われるし、また同時に悲しい恋模様の結末の暗示にも思え、切なくなります。

とりあえずクラークは『今度は俺達が助ける番だ!』といわんばかりにスーパーマンを看病してくれた病院のスタッフに礼してから帰りなさいw

ネタバレと関係ないんですが、ガトリング乱射シーンで、パトカーに目掛けて乱射しているのに素立ちの警官が一瞬見えました(・ω・`;)
あれはCGのエフェクトミスなんでしょうか?

レックスが基地から奪い、キティが途中で捨てたクリスタル……大陸もろとも宇宙に捨ててしまいましたが、スーパーマンは気づかなかったんでしょうか?w


ただのヒーローアクションに留まらない今回の作品は、大人から子供まで見て楽しめる良質の作品であると思います!
前作からのファンも(やや設定の違いがあるものの)見て楽しめると思います。
3時間があっという間でしたよ(^-^)

映画最後のスタッフロールで『亡きクリストファー・リーブ夫妻に捧ぐ』と出ました。
ちょっとうるうるきちゃいました(^-^;)


オススメ度:☆☆☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:なし

amazon『スーパーマンリターンズ』(携帯用リンク)

■関連URL■
公式サイト(日本)

posted by 九郎 at 20:12 | Comment(9) | TrackBack(4) | 洋画

2006年08月11日

ゲド戦記

ゲド戦記 特別収録版ゲド戦記ゲド戦記 全6冊セット
世界の均衡が崩れつつある。
人々は忙しなく動き回っているが目的はなく、
その目に映っているものは、
夢は、死か、どこか別の世界だった。

人間の頭が変になっている。
災いの源を探る為に旅に出た大賢人ゲドは、
心に闇を持つ少年、エンラッドの王子アレンに出会う。
少年は影に追われていた。

影に追われる少年の前に、
顔に火傷の痕が残る少女テルーが現れる。


まず第一印象ですが、登場人物の表情が微妙に気に入らない。
表情が硬い気がしたので、もう少し生きた表情が良い気がしました。
(強張ったアレンの顔が怖すぎです)
美術的な物はスタジオジブリの面目躍如と言ったところで、素晴らしいの一言に尽き、雑踏や自然物等の背景(今回は特に町の全景)は感動を覚えました。
矢張り宮崎作品の印象を受けているのか、過去の作品を踏襲した様な部分も多く見られましたね。

ボイス面ですが、アレン役の岡田准一ですが、声優としての力量は矢張り不足しており、ボソボソと語る部分が聞き取りにくい。
テルーの手嶌葵(てしまあおい)もそうですが、素人起用するなら、ボイストレーニングの基礎をしてからアテレコして欲しいですね。
声に関してはゲド役の菅原文太が文句なしに良かった。
クモの田中裕子とテナーの風吹ジュンも上手かったですね。

話はゲド戦記の三巻にオリジナル要素を加えて進んでいくのですが、やはり途中から話が始まるからか、説明がちな台詞や消化不良な部分も少なくなく、頑張っていますが、スッキリ感が少ないですね。
終わってからも頭に疑問符が浮かぶ部分がやや残り、それがスッキリ感のなさの要因の一つでもあります。
竜の役割とか殆ど意味が繋がらないし。

ただ、話のテーマは悪くなく、現代社会とのオーバーラップにも取れる『命』をテーマにした話については良かったです。
宮崎作品に毎回込められる現代社会へのアンチテーゼは今回も生きています。

一つの作品としての完成度はまだまだ疑問を抱かざるを得ませんが、宮崎吾郎氏の第一回としてはギリギリ及第点といった処です。
父親の功績が大きいだけに、同じ事を求めれば『二番煎じ』だと言われるであろうし、変えれば変えたで反論はあるだろう。

やや満足感は薄いものの、私は敢えて及第点をあげたい。
次回作品は更に良い作品である事を願って止まない。

オススメ度:☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ: なし

amazon『ゲド戦記』(音楽)

■関連URL■
スタジオジブリ

posted by 九郎 at 19:49 | Comment(0) | TrackBack(32) | アニメ

2006年08月02日

デッドマンズチェスト グッズ 


映画グッズに割りと目のない私が、気に入ったアイテムを紹介する為に、態々カテゴリーまで増やして見ましたw
いや、パンフは映画館で即買い確定なのですが、通販でないと手に入らないアイテムも多々あるので、そういうのもフォローして補完していく計画です。
映画グッズファンなら必見ですよ!!

個人的には、コンパスとデイヴィの鍵が素敵アイテムだと思います!
しかし、コンパスはマスターレプリカだけあって高いなぁ…orz
良ければ色々ご覧になって見て下さいね!!

amazon『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ チェスト』(ホビー)
posted by 九郎 at 00:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | グッズ

2006年08月01日

パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ チェスト


前作で不死の海賊バルボッサからブラックパール号を奪い返した孤高の海賊ジャック・スパロウ。
自由な大海原に船出した筈の彼の前に逃れられない宿命が立ちはだかる…

今から13年前―――ジャックはブラックパール号の船長となる為に、自らの魂を引き換えに船乗り達が最も恐れる『深海の悪霊』デイヴィ・ジョーンズと血の契約を交わした。
そして、その契約期間は終わり、ジャックの魂を取り立てる為、巨大な闇の力が改定を動き始めていたのだ。
『悪魔の裏をもかく事をが出来る男』と言われるジャック・スパロウだが、今度こそ彼の命運は尽きようとしていた。
逃れる手段は唯一つ、デイヴィ・ジョーンズが隠したという伝説の『死者の宝箱(デッドマンズ・チェスト)』を見つける事…
その頃、海賊の血を引く青年ウィルとその恋人で総督の令嬢エリザベスにも危機が訪れていた。
待ちに待った結婚式当日、二人はかってジャックの逃亡を助けたという罪で逮捕されたのだ。
釈放の条件はジャックが持つ『北を指さないコンパス(羅針盤)』を手に入れる事だった。
抗う事の出来ない力に操られて、ジャック、ウィル、エリザベスの運命が再び交差する。
その時、カリブの海に封印された恐るべき秘密が蘇ろうとしていた。


話的には、前評判どおり『3作目への布石』という感じ。
そして、前作ファンの期待を裏切らない出来ではないかと思います。
笑い処あり、アクションありで、流石に前作のスタッフが再結成しただけの事はありますね。

デイヴィの使者(ジャックの父ビル・ターナー)の警告を受け、クラーケンに襲われる前に陸地へ逃げ込んだジャック達一味が島の原住民達に拉致されて食われそうになる処が先ず笑い処で、『肉をスパイシーにする香辛料を売っている島にいる』という情報を聞き、漸く島へ乗り込んだものの、原住民に捕まったウィルを、ジャックは島の酋長気取りで出迎える。
酋長=神で、そういう待遇の間は暫く安全だが、島では『肉体に束縛されている神を解放する』べくジャックの料理が始まろうとしていた。
そこで、何とか逃れようとするジャックと原住民の言葉に出来ないやり取りが滑稽で、コミカルなジャックの一面がよく出ています。
脱走しそこなって、自分にパプリカで下味付けている姿や、豚の丸焼きの如く竹に縛られながら脱走するあたりが爆笑でしたww
確かに、肉はスパイシーな方が美味しいですからww

ジャックは相変わらずな登場シーンで、掴みは上々。
前述した滑稽さと狡猾を絶妙なバランスで併せ持ち、憎めないキャラとして完成されています。

ウィルはと父親との邂逅もあり、剣でのバトルや、派手なアクションシーンもありで、正統派な魅力を感じます。
正にジャックとの比較対照となる美形キャラですね。

ウィルを追いかけ海に出たエリザベスも、男顔負けのアクションシーンをこなし、フィアンセのウィルと自由奔放なジャックとの間を心揺らされる女性も演じ、男の馬鹿さ加減にキレるシーンもありで、よくキャラが描けています。

話全体としては、矢張り前作を見た方の方が寄り面白く観れる事は間違いないですね。
死なない猿・ジャックなどの前作からの登場キャラも多く、ラストに出て来る人物はニヤリと出来ます。

そして『さらば、ジャック・スパロウ』というCMのキャッチコピー通りに、良い所で次作へと続きます。
一話完結の完成度を求める方なんかには不満が残る終わり方かもしれませんが、話的にはそれなりに良い処で終わっていますので、個人的には不満さよりも次への期待が高まりました。
その良い引き方という点では、ロード・オブ・ザ・リングと同じ印象を受けます。

以下、ネタバレ。
どうしても観たい方はドラッグしてどうぞ。


ジャックが竹に固定されたまま果物をぶつけられるシーンから、谷底へ落ちるシーンが今回の一番の笑い処ですねw
七転八倒なコミカルさが滑稽で、同時並行で球状の骨の檻に入れられ、谷に吊るされたウィルとジャックの仲間の脱走劇もハラハラ感たっぷりで、最終的に島を脱走する際に、身代わり的に残された犬が可哀想なんですがw
犬がどうなったか知りたい方はスタッフロールを最後まで見ましょうww

海の生物と融合したデイヴィ達も良く出来ていたのですが、クラーケンの迫力は特筆すべきでしょう。
見せ方がとても上手く、巨大さと船乗り視点から『ああ、もう死ぬしかないのかな…』的な絶望感が漂うカメラワークは抜群です。

色々な布石を残したまま次回へ引いているのですが、ジャックとベケット卿の確執や、クラーケンと供に海へと消えたジャックの行方をどう上手く見せてくれるのかが次回の大きなポイントでしょうね。
そして、デイヴィとティア・ダルマが持つ同じオルゴールペンダントは、デイヴィが昔愛した女性というのはティア・ダルマを示唆しているのでしょうか??

てか、なんで前作で死んだ筈のバルボッサが復活したのかは謎。
また金貨の恩恵とか??

願わくば、次作はマトリックス・レボリューションズの様なハッキリしない完結にはして欲しくないものです。



次回は2007年5月公開予定らしいですが、次回が楽しみですね!
(次回完結との話ですが、実は4も製作決定とかの噂が…)
次回は実在の人物をモデルにしたキャラにチョウ・ユンファが抜擢されたらしくて、それも注目したい処ですね。

前作が好きだった方にはオススメですが、タコ系のヌラヌラした触手が駄目な方はオススメしませんww
私的にはご家族で行っても楽しめる映画ではないかと思います。

オススメ度:☆☆☆☆(5が最高)
スタッフロール後のお楽しみ:あり

amazon『パイレーツオブカリビアン』(ホビー)

■関連URL■
公式サイト
posted by 九郎 at 21:11 | Comment(19) | TrackBack(118) | 洋画

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